できる事をやるしかない

アラフォー妻子持ち医師のなんとなく思っている事

食習慣をもっと大切に

衣食足りて礼節を知る。

衣服と食物は、生活をする上での根本であるから、それらが満たされることによって心にもゆとりができ、礼儀を知ることができる。と言う意味です。生死に関わるほど食べる事に困っていては礼儀どころの話では無いと言うことでしょうか。

世の中不景気で、仕事は大変、それでも日頃の生活はカツカツ、と言う話はよく耳にします。食事はあり合わせで済ます、とりあえず腹が膨れれば何でも、まずは働いて稼がない事には。そう言う毎日を過ごされている方は少なく無いのでしょう。

 

ですが、体を壊しては結局働けなくなってしまいます。

 

食習慣が原因で生活習慣病になっても、当面仕事に支障はありません。5年や10年は働き続けられるでしょう。15年先、20年先は・・・かなり危ないかもしれません。

例えば40才の時に健診で生活習慣病と言われ、仕事が忙しくて病院に通う余裕が無く、症状もないためほったらかしにしてしまった、55才の時に心筋梗塞で倒れた。などと言うことは珍しくありません。

 

ですから健康に生活を続けるためには食習慣への配慮は欠かせないのですが、忙しい毎日で食事に重きをおいている方はどれくらいいるでしょうか?お腹が減ると食事をすることがほとんどで、栄養バランスを整える、楽しい時間を過ごす、と言う意味合いは少ないのではないでしょうか。

自分の職場でも昼の食堂では、男性職員は同僚と来ていてもほとんど言葉も交わさず黙々と食事を頬張り10分も経たないうちに席をたつ方が多いです。

 

 

eating_01

農林水産省「食事バランスガイド」より

 

健康的な食習慣には色々な要素がありますが、個人的には塩分とカロリーを優先してお話ししています。もともと食習慣に関心が低い人に、一度にたくさんを要求してもうまく続けられないからです。

 

何を食べてはいけないと言うことはありませんが

塩分は多くても1日10g 以内

必要カロリーは個人個人でかなり変わりますが、一般的な体型、一般的な活動量であれば 1日あたり1600〜1800kcalでしょうか。

 

まずはこれだけ意識してみましょう。

 

自炊の場合は色々と話が増えるので、まずはお手軽に外食、買って食べる時の例をみてみましょう

 

すき家の牛丼の栄養

f:id:seijiru21:20181205120737p:plain

すき家栄養成分表示より抜粋

牛丼並盛りは 733kcal、塩分は約2.5g(食塩相当量はナトリウムの約2.5倍)です。3食食べると2200kcal、塩分 7.5gです。ちょっとカロリーオーバーですかね。でも案外悪くない気がします。ビタミンや食物繊維はまた別に摂る前提ではありますが。

 

コンビニのサンドイッチ

f:id:seijiru21:20181205121854p:plain

fastsecretより抜粋
セブンイレブン ミックスサンドに含まれるカロリーと栄養情報

316kcalに対して塩分約1.8gです。

6パック食べたら約1900kcal、塩分は10.8gです。カロリーと塩分のバランス的には悪くなさそうですが、物足りなそうな・・・。

結構塩分含有量が多い印象です。

 

ただし、味噌汁、スープ、ドレッシングをかけたサラダなどを摂ると明らかに塩分過多になります。

 

自分で作るときはどうでしょう?

お茶碗一杯(通常は150g)の白米のエネルギーは?

お醤油小さじ一杯の塩分量は?

知らない方もいるのではないでしょうか。

お茶碗一杯の白米はだいたい250kcal、醤油小さじ一杯は約1gの塩分です。

 

何気なく毎日の食事を摂るときに必要な知識があまり浸透していないのであれば問題だと思います。学校の家庭科の時間には多分教えてもらったんだと思いますが、受験には必要ないですし、知らなくても食事はできますし、すごく軽く流されてしまっていると思います。

数学の時間に関数が難しかったこと、英語の関係代名詞でつまづいたこと、古文・漢文の暗記で苦労したこと、そう言うことは記憶にありますが、栄養について勉強した記憶はほとんどありません。

 

そんなことは家で自然と身に付けることでしょう?と言えばそれまでですが、それができていればこんなに生活習慣病が蔓延することもないでしょう。

 

生まれた時から死ぬ時まで食事をしないことはないのに、食べることへの知識が少なすぎるのって、どうなんでしょう。少なくとも、数学のベクトルの話や古文・漢文なんかよりは、よっぽど日常的に必要な知識だと思うんですけどね。

運動を「習慣」にしましょう

生活習慣病は多くの病気の火種です。

ご存知のこととは思いますが、生活習慣病とは糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、肥満など、生活習慣によって良くもなるし悪くもなる病気のことです。何が問題かと言えば、その病気自体では辛い症状は無いけども、何十年も先に寿を縮める様な重大な病気を引き起こすことです。例えば高血圧を放っておくと20年後には心筋梗塞で命が危なくなるかも知れない、と言うことです。

 

生活習慣病では当然、生活習慣を見直すことが大切で「食べ過ぎない」、「塩分を取り過ぎない」、「運動をする」と言うごくごく当たり前のことにしっかり取り組む、ことが重要です。ですが、その際に忘れてはいけないのは「その頑張りをずっと続ける」=「習慣にする」と言うことです。

 

1週間だけ断食の様に食事を減らしたり、1ヶ月間だけ体が痛くなるほどハードに運動したり、と極端な頑張りでは結局は続かず元に戻ってしまいます。生活習慣の改善は「その頑張りを続けられる」でなければいけません。

 

今回は運動の話をしましょう。 

 

ウォーキングは他にやっている方も多いですし、運動着とスニーカーだけで始められる、始めやすい運動です。やり始めの時は「こんな程度の運動で効果あるのかな?」と言う程度で十分です。まずは1週間続けましょう。これなら続けられそうだ、と実感できたら時間を増やすなり距離を伸ばすなり、少しずつ増やして自分にあったペースで進めましょう。走れそうな人はウォーキング中にちょっとジョギングを混ぜてみたり、早足と普通の速度を一定時間ごとに交互にするのも効果があるようです。

 

本当はどれくらいがちょうどいい運動量なんだろう?と気になる方も多いと思いますが、個人的にはあんまり難しく考えないでとりあえずやってみた方がいいと感じます。安全・安心のためにはトレーニングの本を参考にしたり、ジムでトレーナーさんに話を聞いてみるのは悪くありませんが、せっかく始めようと思った気持ちが、始める前に面倒だ、難しそうだ、となっては意味がありません。まずはやってみて、その上で確かめてみてもいいのでは無いでしょうか。

運動のしすぎ、間違った運動を続けると、普通はどこかに痛みが出ます。その時は無理をせずに一旦休んで、調べる、誰かに相談するなどすれば取り返しのつかない事にはならないでしょう。

 

最初の2週間くらいは、新しいことをしている新鮮味から何となく続けられることが多いですが、すぐに成果を実感することはできませんし、同じようなことを繰り返すのは退屈です。飽きてきます。そのうち一回休み、二回休み・・・、と言う方が多いです。そこをぐっと耐えて、続けると3ヶ月もする頃にははっきりと変化を実感できるようになると思います。そうするとそれは、当然やるべき事、日課、「習慣」に代わり、やらないとちょっと落ち着かない、運動を休んだ事に少し罪悪感を覚える、日常になるでしょう。

 

自分は不摂生な生活で、今よりも体重が10kg以上多い時期がありました。

幸か不幸か仕事が忙しく、夜飲み歩く余裕がなくなった時にめきめき痩せて(やつれて)、それまで履いていた衣服全部のサイズが合わなくなり、新しい小さいサイズで買い揃えました。そしてサイズの合わない服は全て処分して、もう太らない、と決意しました。私は週末のジョギング 1回5kmから始めてかれこれ今は7年くらい続けているでしょうか。1回10km、週2−3回のジョギングと、ささやかな(1回20分にも満たない)筋トレで何とか維持しています。自分のモチベーション維持のために、年に1回はフルマラソンに参加し、ウエアやシューズを新しくしたり、ランニングウォッチを買ったりして楽しんでいます。

 

脱線しましたが、実体験に基づき運動は是非ともお勧めします。

すごく当たり前のことですが

・無理なく (体を壊さない)

・続けられる(習慣にする)

ことが大切です。

理屈ではわかるのですが、頑張っている事には成果が欲しくなり、成果が感じられないと続ける意欲がなくなってしまうものです。

 

生活習慣をよくするのは地味で退屈な事だとわかった上で取り組む決意(?)が必要です。

 

人に言うからには

健康管理のために

「食べるのを控えましょう」

「運動しましょう」

「痩せましょう」

と説明することが多いですが、太ってていかにも運動していなさそうな医者に言われても説得力がありませんよね。

 

私は176cm、68kgの至って標準体形ですが、多少運動しているので、数字よりは細く見えるようです。健康管理よりも体型維持、見た目をスリムに保って好きな服を着る、ために運動しているのですが、結果的に色々と都合の良いことが多いです。あと、食べることが大好きで、食べる事を我慢したくありません。でも太りたくない。そうなると食べた分消費するしかありません。

運動すると精神的にも安定しますし、自分が実践していることは患者さんへも自信を持って勧められます(笑)

 

 

でも、食べるのを控える、運動すると言うのは漠然としています。患者さんからは「そんなに食べてないんですけどねけ」「結構運動しているはずなんですが」と言うお悩みを聞くこともあります。みなさん頑張っていない訳ではないのに、どうしてうまくいかないのか。多くの場合は摂取エネルギーと消費エネルギーの見積もりが間違っているのだと思います。

多くの場合、本人が思っていより摂取カロリーが多い、本人が思っているほど消費カロリーがない、結局エネルギーを摂取しすぎ(食べすぎ)です。

 

家計簿と一緒です。

決まった収入(摂取エネルギー)に対して支出(消費カロリー)が多ければ赤字になりますし、逆なら黒字になります。

 

 

摂取カロリーは食べたものからおよそ計算できますが(真面目に計算している人は少ないと思いますが)、消費カロリーの計算はなかなか難しいです。体格や運動の内容でだいぶ変わります。最近は活動量計(消費カロリーを推測してくれる機械)もあるので参考にされると良いでしょうね。

 

始めやすい運動はウォーキングですが、残念ながらそれほどカロリー消費は期待できません。ウォーキング中にスポーツドリンクを飲むとそれだけでも出入りはゼロになるかもしれません。ましてやウォーキングの後に、ちょっと小腹が空いて・・・となると摂取カロリーが消費カロリーを上回る可能性が高いです。

 

私は食べ物を買うときに「この食べ物は何Kcal?」を確認するのが癖になっています。自分の消費カロリーは1時間、10kmのジョギングで750kcalと分かっていますので、例えば250kcalのケーキを食べれば20分のジョギングをしないと消費しきれません。20分のジョギングに見合うと思えば食べますし、そうでなければ食べません。そうやって普段からエネルギーの収支を意識しているとそのうち自然と、食べすぎ、運動不足から解消されます。

 

 

健康志向

診察中に健康管理について聞かれることがちょくちょくあります。

 

「テレビで○○が良いと聞きました。本当ですかね?」「○○を食べると良いと雑誌で読みました」、「サプリを飲んでも構いませんか?」などなど。私はあまりテレビを見ないので、「おぉっ、最近はそんなことが話題になっているのか」と驚きます。

 私は特別に食べ物や生活習慣の良し悪しについて深く勉強したわけではありませんが、健康管理については「こうするとよくなる」ことよりも「これはしない方がいい」ことをよく見直してみる必要があると思います。

 

生活習慣病はない方がいい

タバコは吸わない方がいい

アルコールは飲みすぎない方がいい

生活リズムは不規則でない方がいい

 

 もし健康を維持したいのであれば、とにかく生活習慣病にならないこと、すでに生活習慣病なのであれば良い状態まで治療をしておくことが最優先だと思います。生活習慣病の大部分は飲むこと・食べることの管理、適度に運動することで維持出来ると思います。

 

喫煙は私の知る限り体にいいことは一切ありません。吸わないとかえってストレスが・・・という方も、禁煙して吸わなくてもストレスを感じない状態が当たり前にする必要があります。(法律で禁止されていないだけで、タバコがやめられないのは一種の薬物中毒です)

http://www.jstc.or.jp/uploads/uploads/files/information/2018625t.pdf

 

アルコールも飲まなければ飲まないで問題ありませんし、コントロールできるなら適量の範囲で嗜んでください。

仕事の多様化で生活リズムが不規則な方も多いでしょうが、夜質の良い睡眠をとるべきです。

上記のことががうまくできないなら、まずはそれがうまく出来るような工夫や見直しに最大限の労力を割いてください。

 

生活習慣の改善・管理をしないで他の健康に良さそうなことに興味を持つのは、借金(住宅ローンなどは別です)があるのに投資に関心を持つようなものだと思います。

 

こうした、当たり前に自分でできる事をした上で、それでももっと健康に良い事をしたいというのであれば健康番組の情報に興味をもったり、サプリメントを試してみるのもアリかもしれません(個人的には不要なものが多いと感じます)。

 

 

 

先生が言ってくれたから

60代のおばさんの話。

 

腎臓を悪くして、ひどい貧血で、むくんで、息切れがして入院されました。腎臓が悪いことはだいぶ前から分かっていて、私の診察も何度か受けておられ「おそらく寿命が来る前に腎臓がもたなくなると思います。その時は透析しないと命がもちませんよ。」とは告げてありました。「またまた、そんなおっかないこと言って」と本人は半分は脅し文句だと思っていたかもしれません。

  

いよいよ自覚症状がでると「先生が言ってたとおりね、透析しないとだめかしら?」と半分はあきらめ、半分は薄々覚悟ができていた、そんな様子でした。その方にはかれこれ2年は「腎臓が限界になったら透析」と繰り返し伝えておりました。

 

透析なんてしたくて始める方はいません。腎臓がだめになって、やむにやまれず、仕方なく始めるのが正直なところでしょう。ですから、告げられてすぐに決心できる人はいません。聞かされて気分のいい話ではありませんが、1年も2年も前から繰り返しているうちに、あきらめというか、消極的ながらも覚悟ができるのだと思います。

 

そのおばさんは幸か不幸か、透析を始めてまもなく、透析中に胸が苦しくなることが続いて、調べてみると狭心症を患っていることも分かりました。聞けば結構前から胸が苦しくなることもあったそうです。

 

当然、狭心症もほうってはおけない重大な病気です。ですが、そのおばさんは「透析だけでも大変なのに、これから心臓の治療まで受けるなんて、ちょっと考えさせてよ」と踏ん切りが付かない様子。この方に限らず、大変な病気が重なるとアレもコレも全部は受け止めきれないものです。診断が正しいとか治療方針が適切だとか、そういう理屈の問題ではありません、もう、気持ちの整理がつかないのです。

 

ちょっと乱暴だとは思いますが、こんな風にお話させていただきました。

「やりたくないとは思いながら、それでも生きたくて透析するって決めたんでしょう?心臓の治療をためらって手遅れになったらどうするんです。透析するまえに心臓の症状が悪くなってたら、気づかずに手遅れになって命を落としたかもしれない。このタイミングで透析が必要になって、その結果心臓の病気も治せるタイミングで見つかって、コレはまだあなたが命を落とすタイミングではないことのあらわれですよ。恨み言は元気になって戻ってきたら聞きますから、とりあえず治してきてください。」

私の勤める病院では心臓の治療ができないため、その方には近くの別の病院を紹介して送り出しました。

 

ほどなくしてその方は無事治療を終えて、今も元気に透析に通っています。

 

「先生、私ね、もう透析して〇年になったわよ」

「あれ、もうそんなになります?やりたくないって言ってた透析は、やってみてどうですか?」

「まぁ、悪いことばっかりでもないかな。あの時先生が言ってくれなかったらもう死んでたのよね。」

 

今のところ、このおばさんからはまだ、恨み言は言われておりません。

あのおばあちゃんはどうしているかしら

最近の出来事で、とても印象に残っているおばあちゃんの話です。

90歳も過ぎた高齢の方で足腰は弱く車椅子を使っておられますが、物忘れはほとんどなく、性格は穏やかで、病院のスタッフに「ありがとうね」「お世話になって悪いわね」と労いの言葉をよくかけてくださる方でした。その方がいると周りの雰囲気が明るく柔らかくなるような存在です。

 

初めてお会いしたのは5年ほど前になります。

腎不全を患い、息が苦しくなった為に入院され主治医をさせていただきました。

原因の腎不全がなかなかよくならず、やむなく血液透析を行って一命を取り止めましたが、ご本人は「申し訳ないからやりたく無いわ。もう十分生きたからそんなたいそうな治療をしていただかなくてもいいのよ。」とおしゃっておられました。

 

こちらはこのまま透析をしながら生活する病状になってしまうだろうと嘆息したのですが、日頃の行いが良いからなのでしょうか、ある日をさかいに徐々に腎臓の働きが改善して血液透析を行わなくても問題ない状態まで回復されました。

 

退院後は私の診察に通っていただくようになり、いつも変わらず穏やかで、それでいて「先生、今度はあんな大変な治療はなさらないでね。私はもう十分生きたのよ、これ以上ご迷惑はかけられないわ、約束よ?」自分の最期についてだけは強い意志を固めておられました。

 

ご高齢のこともあり病状は不安定で、その後も数回は入院されましたが、幸いにご本人が心配しているほどの大変な治療は必要にならず退院できる状態に回復していました。入院するたびにご本人からは「先生約束よ、覚えておいてね」と変わらない御意志を伺いました。

 

昨年の暮ぐらいに、同じように入院されました。その時だけはいつものご様子と違い「先生、わたし死ぬのかしら?」と気弱なことをおっしゃいました。どうしたのかと思い「もし、お考えに反さないのであれば、手を尽くしてお助けしますよ」と答えると「本当?先生、今回はお願いしてもいいかしら」とおっしゃいます。

もし明日までに改善する気配がなければ、人工呼吸器や透析の機会なども使って治療を進めようと構えておりましたが、やはりこれも日頃の行いのよさなのでしょうか、次第に病状が回復し始め、結局ご本人のいうところ「たいそうな治療」はする事もなく病状は良くなりました。

退院される時に「今回はどうしましたか、本当は何かまだやり残したことがあったのですか?」と尋ねると「実はね、孫(男性)が結婚することになったのよ。少し前にお嫁さんにも会ったの、良い方だったわ。できれば二人の式をこの目で見たいと思って。こんなに長生きしただけでも十分なのに、欲張りね」とおっしゃるのです。

 

医者だからといってどうにもならない病状は多いのですが、この時ばかりはこの希望を叶えられなければ主治医の名折れだと思いました。かといって、できることは正直あまりなく、わたしに出来たのは毎月診察にきていただいて「大丈夫、お望み通りになりますよ」と弱気にならないように励ますことぐらいでした。

 

この秋、お孫さんは結婚されると伺っておりました。このおばあちゃんには結婚式予定日の2週間ほど前にお会いして、そのときはいつもとお変わりないようでした。「今度は結婚式のお話を聞かせてくださいね」と次回の診察の予約をとりました。ですが、そのおばあちゃんとその後お会いできておりません。

 

おそらくは天寿を全うされたのだろうと思います。良い結婚式をご覧になったのだろうと信じております。


長生きする事が必ずしも幸せではないと思いますが、自分のしたいことのために頑張って生きる。こんな素敵な長生きならいくらでも応援したいと思います。

https://note.mu/fladdict/n/n735232a29a3f

コレはなかなか感心させられる考え方でした。
イヤだな、割に合わないな、と不満に思うことをこうしたら良いのにな、とポジティブなアイデアを出せる人は世の中を良くすると思います